いくら自分を最悪だと思ってもそれはただの単調な一つに過ぎない。いくらそう思ったって、自分は善人でいようとして生きている。そうなりたくて、なれなくて、だから最悪って思って、安心しようとしているそれだけ。安吾の言葉をいくら読み返したって、自分には到底言えない言葉だから。私はそこまでの人間じゃない。最悪なことに対して結局繕いをしなければならない。その繕い方に苦悩をするのはきっとあほらしい。きっといくらかそれを繰り返す繰り返し。