朱色のレーヨンのカットソー



7階から体を放り出そうと思った。
毎日朝がやってくるのがつらい。こわい。それを、切って抑圧しようとする。薬と同じで、もう、そんなことを繰り返していることがむなしくてしょうがなくなった。家で、ちゃんと手紙みたいなものも書いた。もういいだろうと思った。死ななくちゃいけないのを分かって無視して生きてきた私は、もう、その通りにしなければならないだろうと思った。一日、それ以上先の未来がすべてすべて怖ろしいから云々というものたちへの、作り上げた理由付けなのかもしれない。でも、ずっと昔からそう思ってきてた。そうやってでしか自分を守れなかったとでもいうのだろうか。
7階には誰も通らない、物置にされているような、凹地がある。昔のエレクトーンや、ヘッドフォンや、椅子が無造作に置かれている。大きな枠の窓からは何も邪魔するものがなく空がくっきりと切り取られている。閉め切られたその狭い世界はじめったく、気づくとじわっと汗をかいていた。気づくと3時間以上そこにいた。朦朧としていた。窓から外を見ると、色々なものがあった。
もう少し暗くなってからにしようと思った。なのに、そこで会っちゃだめな人に会ってしまった。当たり前のようにとめられた。こないだにもう切るなと言われたけれどそれは無理で、生きるには切るしかなくて、もう全身を切り刻んでいくしかないと思える。それは苦しさから逃れるための方法。何度ももうするんじゃと言われても、どうしても確実に頷くことは出来ない。友達のやさしさ?
苦しくても生きるべきか、死にたいと思ったら死ぬべきか、正直私は判断がつけられない。どちらも正しいと、きっと思ってる。そして私はどちらを選択すればいいのか、頭が、すべて私の考えでうまっていて、何も入る余地がなくて、なにもわからない。
毎日の泣き叫ぶ自問はどこへ行くのだろう。