液体か、涙は または水とゆめ

あなたも誰かの日記に記されているのかもしれない

年の瀬。土曜日の24時近くでも人はたくさん群れをなしていて、タクシープールも潤滑油を得てか、するるると流れていた。なんとなく、なんか、深夜近くのタクシープ−ルって好きだな。いい景色だなぁと思う。こちらは携帯カメラの編集機能で「明るさ」を二段暗くしたもの。
むかし、本気の年末の金曜日の夜はタクシーへの列が階段のぼった先まで伸びてたことがあったな。こちらは「明るさ」を二段明るくしたもの。ほぼ同じ画を切り取ってもこれで印象が変わる。バス待ちの間のささやかなたのしさ。






そんなもう10日前になるけれど、20日の土曜日は新宿ピットインへ。このバンド。
芳垣安洋 VTL feat. 高田 漣[MEMBERS]芳垣安洋,岡部洋一(Ds,Per)高良久美子(Vib,Per)勝井祐二(Vn)青木タイセイ(Tb,B)高田陽平(スチールパン,Per)スペシャルゲスト: 高田 漣(Vo,G,etc.)


VTLってなんだろう。VINCENT ATMICUSの変形版とは書いてたけど。とにかくこのメンバーってだけで行くのを決めただけで特にどんな曲をやるのかな?とかなんも考えずに行っていたことにあとから気づいた。

照明が落ちてはじまるなーとなったとき、メンバーが6人ゆえか、芳垣さんと高良さんは客席後方からステージへ。そのときです。そのとき通路側に座っていた私のすぐよこの客席通路を芳垣さんが通ったのであります。こころの中はくゆうあぁゆぅゆぁゅぅという気持ち。がっつぽーずもとるにとれない突然さとそれのおどろきとうれしさ、みたいな?て、外で開場待ってる時にも見かけてるんだけども、終演後とがだってそのまま後ろのカウンタのとこにいたりするんだけども、何度もすぐそばを通ったこともあるんだけれども、それでも私はいつだって芳垣さんにむねきゅんきゅんなわけでありまして。このかんじは大学の時の憧れの君への感じとほぼ一緒と思う。とゆうはなしはつきもので。

1stはどとんとVA(略した)の曲。あそうか、とここできづく。VAのメンバーが5人いるんだしな、変形版っていってたんだから、VAの曲をやってくれるんだ!うれしいいいい。一曲目はPARADE。VAもひさしく見てないからライブで生で聴けるのがすごく嬉しい。もちろんいつもの8人編成ではないし楽器も異なるから違うものでもある。楽しいのはおんなじだ。うわっ、こうなるんだ、こんなふうになるんだっていう驚きでわくわくする。いつもの水谷さんの位置にタイセイさんがいて、ベースを弾いていた。ベースもできるんだタイセイさんさすが…。コンバスよりもビリリっとしたベースの音が岡部さん芳垣さんのいつもよりストレートに鳴らしてビシャっとあびるような立ち上がりをしたドラムの音とあわさると曲の雰囲気が変わってふしぎだ。なんとなくVAのときよりドラムの存在感強めかなと思った。単純に人数減ったからってんでなくて、そうゆう方法なのかな、って。ちなみにタイセイさんはベースを主のほか、トロンボーン、フルートも吹いていた。あれこの音はどこからだれが?と思うと、それはいつのまにか違う楽器を手にしているタイセイさん。フルートがこれまたいいんだなー。やはりVA編成が違うというところですごく生きていたと思う。ひそやかながらしっかりと音のすき間を繕う音色。

また、ソロヴァイオリンとなった勝井さんの演奏はいつもより(VAではもう一人太田さんがいる)、他での演奏よりも(ROVOとか他)、より真っ当にシンプルにヴァイオリンを鳴らしている、という感じを受けて、なんだか新鮮な気がした。大きくぶらしたりゆらめいだりせず、正当にヴァイオリンの弦をおさえて音を鳴らしているような姿が印象的だった。ああこうくるのかー、へええーと他の全体の音をあわせて聴いて楽しむ。後半ではまたどんどん音の幅を広げていくんだけれど。しかしいつどう見ても勝井さんは容姿端麗でいったいどうゆうことなんだろう、と思う。

そして高良さんのビブラフォンもひびくひびく。人の歩く道の整備もない生い茂った森の中を精霊かなんかが木々の間をひゅんひゅんとほんわりすわーっと通り抜けていく、人工的にはない具合に疾走していくようなイメージだな。そんなふうに音が目の前にぞわあっとあらわれてきたり、ふわっとまた少し姿が見えなくなってでも気配があって、そしたらまたぞわわぁっとあらわれてきてくれて、みたいなかんじ。そんな高良さんの出す、その他パーカッションの音も大好きだ。岡部さんも芳垣さんもだけどさ、パーカッションを様々に扱う人たちの感覚ってすごいなと思う。どの楽器にも言える、特別な技術で音を鳴らすことは勿論、まるで自然に、風で砂埃がさーっとぬけるように、落ち葉がカラカラと軽やかに飛んで移動するように、そうゆうふうに様々な楽器を音空間のなかに散らしていく。楽器を操ってはいるんだけど、たとえば床やどこかに置いてある楽器、それらを手に取り音が出されたときってのは、まるで土に植えた種が芽をだしてきた(まさに水と日光を適度に得て自然と)、みたいな感じなのだ。特に今回のライブでは大きな鈴系の楽器がよく使われていて、それらに対してはとくに思った。すごくやさしい、寄り添えるような鈴の音色がどの曲でも印象的。

2曲目から高田漣さんが参加。蓮さんは昔、ライブビートに渡さんと出られたときに知ったが、見るのは初めて。わ、インテリふうなすてきなひと!という好印象。最近に軽いパーマをかけたらしく、なんとかって人をイメージしたのに池田満寿夫になりました、とかってさらっと言ってステージのみなさんの笑いを誘っていた。ああ、いい雰囲気の人なんだなーってわかった。

そんで曲はくつわむし。くうーー、うれしいねぇ。はじまりのいつもはたしかヴァイオリンで奏でられるメロディはスチールパンで高田さんが担当。ちょい音がおいついてなかったのが惜しいかんじがした。しかしそこからそびえたってくる岡部・芳垣ドラムの迫力、荘厳さみたいなんに圧倒。前から4列目で見てたんで、なんかひさびさにこのお二方の近距離から発せられる弾かされるビシシシシシシシッとふるえる数々の音たちを見る事が出来て、とっても胸に響いた。特に岡部さんはコンガ系(実際詳しくはよくわからないが)をたたく時の背中は筋肉が踊ってるみたいに思えて楽しい。ほんとじつに多彩に楽器を、音を出すというんだけでなく、出されるべき音を導くような方々の姿にはうわー……っとぼーっとしてしまう。

3曲目は大建設。お、ひさびさ?かっこよかったなーやっぱこれも。いつもとはちがうけど、曲の強弱の流れはすごくVAらしくまとまってる曲と思う。演奏後に鬼怒さんからもらったというエピソードの話もあり。ボンデージフルーツの勝井さんと岡部さんも認識してない話があれこれ。

4曲目は曲名忘れた。

1stが長かったせいか、2ndはわりとすぐはじまる。ひそかな予想通り、芳垣さんはまたしても私のすぐ横を通りまして。待ち構えていた私のこころは、はつれつはれつでやんす。さけんでいます、こころのなかで。自制できないテンションのたかまり。ううう。
マイクを手にする芳垣さん「お気づきの通り結構長いことやってました」とのこと。そして2ndでは漣さんの曲、歌をフィーチャーしていくとのこと。ブライアン・イーノの曲をやっていた。私、この人の音楽活動は詳しくは知ってなくて、ただ映像作品とそれの音楽は本当に美しいと思っている。なので、へええこうやって演奏をされる曲を作っている人なんだなと知る。うん、よかった。芳垣さんは最近この曲はほかでも色々な形で演奏することがあって、いい曲だとかなんとか言っていた(あいまいすぎ)。そのほか、漣さんの曲も結構やって、漣さんがヴォーカルをとるんだが、これがなんかすっごくいい声。見た目との想像とは違ったから余計惹かれちゃった。ふかぶかい、でもすこし不安定さもまだあるよな、濃そうな赤ワインのかんじでもっともっと聴いてみたいと思った。また、曲を進めていく中では芳垣さんと漣さんのやり取りがおりなされていて、これがまた2人とも軽やかに笑みながらしていくのでうれしい。とある曲で、芳垣さんは漣さんのこうゆう作りの曲がとても好きだとおっしゃっていた。また漣さんはギターも、キーボード(?)も、どれも音の粒がきれいなのだな。声、音、どれもヨーグルトの上澄みみたいだ。YMOのひとたちとも演奏してたり、芳垣さんとも仲よしみたいだし、ああきっと地上よりも上の方をふわぁっとうかびあがって行き来できるセンスあるひとなんだなぁとかと思った。


  高田(スチールパン) 青木(Tb,B)  高良(Vib,per)   
勝井(v) 岡部(Dr,per) 芳垣(Dr,per) 高田(G,Vo,etc)

ステージ上はこんな感じの位置。とても楽しかった!ぜええんぶうよかった。どっちももっと聴きたくなった。ぜひ来年はVAの活動を。また、芳垣×高田漣も見てみたいな。