液体か、涙は または水とゆめ

あなたも誰かの日記に記されているのかもしれない

29日の金曜の夜、ピットインにVINCENT ATMICUSのライブを見に行った。二年ぶりとあったけど、私はそれ以上ぶりなのでは?三年ぶりくらい?最近の芳垣さんはオルケスタリブレやナッジナッジが主みたいだからVINCENTはもうそうそう見れないだろうと思ってた。だからこの芳垣さん4DAYSでやってくれるってのはすごくうれしかった。思っただけで興奮した。本当は他の3日だって行きたかったけど、仕事だし用事あるしでむりだった。金曜だって本当は仕事たんまりあったけど、前日のうちにお願いしといたし、どうしてもちゃんと見たかったから19時10分に退社、走り、10分少々で新宿三丁目着。近くてありがたや。階段おりてったらうおお芳垣さん高良さんとすれ違う。いやでもそれよかと急いでチケット変えたらちょうど番号呼び始めたからよかったー。しかしこの日はステージから太田さんのマイクなどが出ていたりしたせいか、というか人数と楽器にしてはステージが狭いからあたりまえだろうけどイス席が全体に後退、3
列目に座れたけどいつもより遠く感じたのでややしょぼん。でも前はステージにみんなおしこんでて、入退場するのもめっちゃ大変そうだったけどずいぶんゆとりを持てたステージになっててみなさんやりやすそうかなとは思った。
1セット終わってみてすぐに思ったのは自分の集中力、聴く力、そうゆうものがなんだかすごい落ちているということだった。なんていうのか、昔はもっともっとずっとずっと音にすべてを集中して聴いていたような気がするけど、今は色んな雑念が入ってきてしまうんだ。昔は目を閉じたらより一層音の世界にもぐれた。音を追うことができた。聴く耳自体は昔より成長したかもしれない。ひとつひとつの楽器であったり、また全体の鳴りであったりはクリアに聞き取れるようになっているんじゃないかと思う。でも、音に集中が続かないような、音を見続けることができてないようなそんな感じがした。大好きな音のはずなのに。ずっとずっと聴きたかった音楽なのに。それはショック感であり戸惑いでありでもそれは当然のようにも思えた。昔の方が耳は生きてた。それだけのためかのように、それのために。ついさっきまで仕事をして、急いでやってきた私とその日一日その時間のためにすごしその場へやってきた私とでは肉体的な違いがあるし、頭の中の働きだってなんかわかんないけど違
いそう。音楽の快楽が一番主義だったころとは今はもう違っちゃってるんだ。同じじゃない。
音楽のことばかり考えていられたころとは私の肉体は違うんだ。違う。それはかなしいと思った。でも、どうしようもないことだ。昔にはもどれない。だから、がんばろうと思った。仕事で疲れてたって、そんなの関係ないってほどにちゃんと聴ける耳で、肉体、器官でいたいと思う。わかんない、そんなのむりじゃんて気もするけど、ああでもだってかなしくて悔しいじゃないか。ひどいじゃないか。誰かの意地悪なんじゃないかとさえ思いたい。まあ今までにも集中力が欠けてるように思えることはあった。でもなんか今回はそれがすごく明確にうきぼりになった。何度も見てるだいすきなVINCENTだからだろうと思う。はじめてライブ見たときの衝撃とか、今でもすごくよく覚えちゃってるから。
2セット目の方がより集中はできた気がする。とゆうか、そうゆう風にさせられるセットだったのか。1セット目のはじまりで芳垣さんが昼間リハーサルしたら曲が難しかった、よくこんな曲やってたなあと言っていてその一曲目から岡部さんがとちっていたのを見てああやっぱりこのバンドの曲はたいへんなんだなあなんて呑気に思ったものだけど、もうそんなんも2セット目にはすんなりしっかり音の全体としてたちあがってくる様はさすがだなと思う。そして岡部さん芳垣さんのコンビはろぼでも同じだけどでもやっぱり全然違う音が見えるのがたのしい。VINCENTで鳴らす二人の音は軽やかで自由で木からどんぐりがころころこんこんと音をたてて落ちてくる様みたいだ。その息のあいかた、息があうなんてものじゃなく気の流れが二人の間にはあるみたいなそうゆう感じが見えてしまってぞわっとする。
VINCENTの曲は、よく、森の中にいるみたいな景色が見えたり感じがしたりする。それは最初のころからかわらなくて、木や茂みざわめきとか、葉がひらひら落ちたり舞いおちるようであったり動物の気配みたいなもの、何かが疾走したり、目には見えないような、でも森の中で動きだす微細な気配を感じるような音楽って印象がつよい。さわさわと森が動き出す。でも聴いてるとどんどん森という具体的イメージは消えていく。それがすんごい楽しいんだよなー!
それとVINCENTでいつもすごいなあと思うのは、なにかこう、茂みをかきわけるようにして混沌へ足を踏み入れていくところ。曲の構造としてってことなんだろうけど、混沌にむかう、作り出す、そしてさらにその先へっていうより最初からむこうのほうに混沌があるのを知っててそこに混沌をおそれずに、むしろ軽快に祝祭のように突き進んでいくあのかんじ。それが目を耳を見張ってすんごいなあと思う。こんな音楽、他にないなって思う。そんでむちゃくちゃ興奮する。
いつもよりステージが遠くなってしまい芳垣さんはそんなに見れなかったけど、ステージに余裕ができたぶん全体をよく見れた気がする。やっぱりVINCENTはみんな楽しそうにやってるのを見れるのが超たのしい。みんながわらわら集まってきて自然に音を作り出す、踊り出すみたいな感じがやっぱりVINCENTなんだな。しかし久しぶりに見た太田さんはむちゃくちゃかっこよかった。やばいでしょう。私も年をとったから余計にそう感じるのか、色気がありすぎる太田さん。どうやらいつだかのライブ後倒れたりしたことがあったようだけど、ぐあんぐあんに弾いた後でもしれっとしている姿に他のみなさん含めだけどかっこいいなと思う。体力いるんだろうな。太田さんと勝井さんの2ヴァイオリンというのも改めて他にないしめちゃくちゃ面白いよなと再認識。音色の違うふたり、太田さんの高貴な色気を感じさせる音色と勝井さんの抑えたなかにある熱さがはじけるような感じとがまざりあうのがおもしろい。そこらへんは何回見てもおもしろいわけで。
なんだかつまらんことばかり書いてしまった気もする。目新しいことなんてなにひとつ。けれど、いろいろを再確認したような気もするし。しかし、もう、新譜だしたりはしないのかな。このメンバーで出す、つくる音楽もっと聴きたいけどな。もっともっとまだ私の知らない世界をみたいけどな。まあでもそれはVINCENT以外の音を探すことででもできうるのかな。もっと音楽を知りたくなった。