液体か、涙は または水とゆめ

あなたも誰かの日記に記されているのかもしれない

しろっぷ@フォーラムのちょこちょこおもいだし書きというか日が経ってあらためて思うことなど。


全体的に五十嵐さんの声がちょいとうるさく聞こえてしまって、アコギで座って歌ってるときはちょうどよく感じたので五十嵐さんマイクからもうちょっとはなれて歌ってくれたらいいのにと思っていた。五十嵐さんのアコギの音はきれいだ。山本精一さんと同じくらいきれいだと私には響いてくる。きれいな音楽を作り出す人(もちろん人それぞれにとっての)のギターはほんとうに、この世の褒美かってくらいの破壊力をもった美しさだと思う。天に召されるときかと思うようなね、私にはおおよそそのように聞こえる。何が何を美しいと感じるのか、それはほんとうに人それぞれ違うんだろうけど、そんな世界が誰かの前にたちあがるということ、現象は、目には見えないということであれば超常現象みたいなもんなんだなあ。あれちがうかな。


始まる前に後ろの列にいた男子2人組の会話がもろ聞こえしてきたんだけど、28歳らしいことを言っていたから、あー同い年くらいの人たちなんだなあと思って、でもわりとそんくらいのファン層ってけっこういるのかもしれないと思った。ってゆうか男子同士で来てる人が結構いるような気がして、なんかそこにびっくりしてしまう感じがあった。まあ考えてみればふつうか。


はじまりからしばらくは演奏には安定感を感じた。出だしはホールの音に耳が慣れないような感覚がしたけれど。そこにちょいちょいはいりだしてくる小さなミスたち。がしかしやはりそれがシロップらしいといわれてしまっていいんだかなんだか。でもそんなんも飛び越えられる演奏のがっちりしたエネルギーがちゃんと持続していたのが良きところだったと思う。五十嵐さんが歌詞忘れだかなんだかっていうのもあったけど、まあなんかもうそれくらい全然ゆるせてしまうという、昔だったらいちいち許せなかったかもなあわたし。しかし明らかに昔よりかっこいいバンドとなっていたと思う。3人の繋がりの安定感があるようだった。


Hurtの曲で言えば哀しきShoegazeが特にライブ映えしていた。この曲はCDだとあまり好きじゃない人が多いんじゃないか、まあ私はそうだけど、うまいこと聞かせてくれるもんだ。旅立ちの歌はライブだとぐだぐだになってしまうんじゃないかという妙な危機感を覚えていたけれど(勢いでいけない曲だからかも)演奏ががちっと決まっていて、ポップであることをなんのひねくれもなく(まあ、あまり好きじゃない曲やりますと言っちゃうのはひねくれ本心だろうけど)どストレートに演奏していたからより良い曲に思えた。そんなポップな印象を残してくれることなんて果たして今までにあったかどうかと思うくらい。


活動再開するにあたってのアーティスト写真が3人でしっかり写っているのもあってか、私はまきりんはもう前の時点からサポートではなくメンバーという体制になっているんだと思い込んでいたと思う。そしたらなんと今回の活動開始から、つまりHurt制作時からだとおとついくらいに知って驚いた。そうだったんかい。だからむしろ大変だったのか。まあでも単純に良かったねと思う。なんせ私がはじめて見たシロップのライブその日がまきりんがサポートとして入ってはじめてのライブだった。わすれもしない4月20日新宿ロフト、雨。それから何年だ、12年半くらいかあ。うわあすごいな。ああそうか、それで、それから、あんな良いライブができるようになって、よかったねえと思う。


案の定昔のCDをあれこれ聞いてみていつぜんぜん見ない歌詞カード開いてみたりして、そんで眠れぬ夜に五十嵐さんもよくまた歌えるようになったよなあ、人間の生命力はやはりたいしたもので、まあ私もよく今ここまで生きてこれたもんだと思うわけで、つうかどうやってここまで這い上がれてきたのか何年になにがあったとか正確には思い出せないけどでも実際自分でも頭くるったーと思ったときからの今があるんだから、五十嵐さんというか、シロップの生き様そのものが楽曲とともにして聴く側にはえらく響いてきてしまうというか、それはどうしようもないリアルで、そんなどうしようもないリアルがやはり希望だと、今までもこれからも希望なんだろうと思う。真理なんてデタラメ勇気なんて出さないでくれと歌ってくれることに光を見出してきた。シロップの場合、そこにのっかる音や声の気持ち良さでひゅうっと現実を飛び越えてしまうような、とんでいける快楽的な気持ちよさが一番好きだと思う。


もう、昔みたいにライブをたくさんやるなんてことはないだろうし、もうだいたいみんなそんなこと望んでいない気もするし。また見たい、絶対見たいと思う。するとなんだか昔を思いだす。たぶん私のなかでは2003年に入ってくると、楽曲が沢山うまれてくるのと比例してライブがどんどんひりひりとして荒くなっていくのを感じたんだと思う。それはきっと私のなかでの美化した理想化したシロップがあって、そことのズレであったと思うんだけど。ライブにいってもすごくかっこいいところとすごくだめだめなところが露わになっちゃってて、ライブを見に行っても楽しめない見方をするようになっていっていた気がする。そんな自分が嫌で、距離を置くような気持ちになったと思う。そおんなのは、もうないだろうけど、もうたくさんだ。ライブ沢山やるより、丁寧に歌をうたっていくバンドでいてくれたらいいと思う。ただただ、続いていくバンドであってほしいと願ってしまう。


仕事やめて、まだ有休消化が残っているのをいいことにシロップにのめりこみすぎてしまう。まあ私いつも熱しやすく冷めやすいのだけれど。