液体か、涙は または水とゆめ

あなたも誰かの日記に記されているのかもしれない

昨日はワタリウム美術館でJRの映像展を見てからsoundohb2015@渋谷O-EASTへ。JRの映像作品は2〜4階に1作品ずつ。待たずに見てまわれるような時間設定になっている。
まず4階でレ・ボスケ。2005年のフランスでの暴動事件をもとにバレエ団のために制作したものがもとになっているという。これは連続で2回見た。2度鳥肌がたった。かっこよさがある。映像のかっこよさ。そこから発信をする、表現をするかっこよさがはっきりあるんだろう。見ているこちらへするりとはいりこんでくる、流れ込んでくる。見る眼に与えるインパクト。インパクトとは、眼から入って上へ下へとあっという間に浸透する。その強さがすごいと思う。
2階でエリス、3階でリヴァージュを見た。映像作品っていっても、おわりとはじまりがあって物語が感じられてシンプルにかっこいい映像で、ちょっとした映画のよう。べつべつの作品だけど、つながっている。明快ってことなのかな。間にへんなむだなフィルターみたいなものがなにひとつないように見える。

渋谷へ移動して、開演時間近くにEASTの中へ入った。ここ来るのはまた久しぶりだった。できれば最前とかで見たいけどなーと思いつつ。トップバッターはPOLYSICSポリシックスは昔っからよくスペシャとかで見ていた、だけど一度もライブを見る機会がなかった。なんで見ることないんだろうと常々ふしぎに思っていたくらい。そこでついにようやく見た!これが、かっこよかったー!今まで見れてなかったので人生損してるかもと思ったくらい。ちらと調べたらメンバーが色々変わったりもしているみたいだけど、それで今こんなかっこいい音だしてるんだと思うとなんかついモーサムと近いにおいがしてかぐっとくる。というか、エネルギー感はモーサムに似ていると思った。でもモーサムより若いからそこは違う、単純に。すごくいいスリーピース。なんか人の良さもにじみでちゃってるなあと思う。特にラスト3曲にかけての勢いがすごかった。お手の物感さえあった。40分ほどのなかできっちりあげていってた。すごくよくできているバンドだと思った。

次はD.A.N.がサブステージではじまる。若手らしい。一曲目ではまだポリの余韻がぬけなくてあまり聞けない。でも2曲目がよかったなー。そのあとゆったりテンポの曲がつづいた。ラストはまたよいリズムだった気がする。けっこう人が入ってきてて気づいたらメインステージ前方で見ていた。

次はまたメインステージでkoji nakamuraバンド。始まる前に最前にいた方たちが次のユザーンはサブだとわかったらぬけていかれたのでなんと最前へ。てことで田渕ひさこのギターを最前で見る。前にブッチャーズで見てるのかなあ?記憶があやふや。しかし音がでかいしかっこいいしシンプルできれいだなあって見てて聞いてて思わされる。最前だとどうしても全体のバランスは悪いかなと思う。まあこんだけ真ん前だとしょうがないだろうけどでもそれはrovoだとまたちょっと違うかなとも思う。
バンドは全体にさらっとしていていいとも悪いとも言えない気がした。後ろで聞いてたらまた違うかな。見たことないけど犬が吠えるってこんな感じだったのかなあとか思う。3か4曲目あたりがよかった。田渕ひさこのギターをあんなに間近で見れる経験はもうないかもしれない。すごくきれいにギターを弾くんだなあと思った。それでいてがちっと鳴らす音はかっこいい。そして可愛らしい人なんだなあっていうことはよくわかった。

休憩をはさんでフルカワミキ÷ユザーンがサブステージで。この2人がいることによってこのイベントの全体の空気がまたすごくよくなったような、音楽のふところを見せてくれたように思う。ここでよりふくらんだ空気になったというか。絶妙だと思った。前半のどストレートな音やリズムの音響ではずんでいた空間が収縮されまた吐き出さ。声とタブラでなだらかになる。

そしてROVO、たぶん今までにないんじゃないかと思うけど暗転してから、あれはPICO!なのかな、流れた。私PICOは持ってなくて、でも逆に聞いたことないからそうかなと。soundohb時代に出したrovoの一枚目のアルバム。1分くらい流して、から6人が登場。eastのステージは高くて、完全に見上げる状態だ。そして最前でも2mくらい距離があるから、それは見上げるにしてもちょうどよい。そこに6人が順に現れてくるときのひんやりとした空気感。緊張感と期待。rovoはいつも後ろで見てきてるから改めて広いとこで最前にきてしまうと、単純に、会場全体の雰囲気みたいなのを見知ることができないことに気づく。rovoはうしろからそうゆう全体で見るのが楽しいってところはあるんだけど、とりあえず今回はそうゆうのはお預けで、一番前で、そこで見れる景色を楽しむ。山本さんと益子さんが真ん前。奥に岡部さん、右手に仁さんいて芳垣さんがいて勝井さんがいる。私の視界では勝井さんがすこし見切れるくらいで、改めて贅沢な眺めでおわって今になってもすごいもんを見てしまった後遺症感がぐっだりとある。
益子さんはrovoのときでも後ろの方とかよく歩いてるの見るし、山本さんは数日前にソロライブ見に行ったばかりで、言ってしまえばよく見ている人たちなんだけど、それでもrovoで見るのは違うと思った。だって考えてみたらみんないるんだもんな。芳垣さん岡部さんだってピットインとかで近くで見てたりする、するけど、それがみんな一緒くたにいる。3月の横浜でも見てわかってるんだけど、もっと大きいステージで見たとき、見上げたとき、改めてrovoは映えていて、豪華な人たちがそろってることを思い知る。そう思うのは他での活動を知ったり見に行ったりしてきたからなんだろうなと思う。この人たちはほかでも色んなことをしてる、そのなかでのrovo、そのうちのひとつがrovoという集まりなんだって思うから、また胸が熱くなるんだ。そうなんだ。それがはじめてrovoを見た時とは全然違うところだし、はじめて見たときから私がrovoのメンバーの音楽からいろんなもの見せてもらってきたことそのものなんだなあと思う。長いなここまでで。

セットリストは1曲目はPICOから、わからんやつだーと思いながらこれがVITAMIN!だったらしい。じゃあいつかは聞いてるんだろうけども、これはわりと低く重く展開していく感じだったと思う。山本さんギターをガン見。眼で見て耳で聞くことがこんなに贅沢なのかっていう度合い。ギターという楽器から音が出ているってだけでおもしろい。この日はツバつきニット帽に丸メガネっぽい山本さん。私はいつからかわからないがrovoの山本さんのギターに覚醒するようになった。まあ中西さん脱退後からのいつかなんだけど。rovoで聞く山本さんのギターはrovoのリズムの反復の中、どこへでも転がっていけるようですごく楽しい。バンドの中のギターの音としてそこまで興奮して聞いてしまうのはたぶんこの山本さんのギターだけだ。

2か3曲目でimagoからLARVA、この曲では山本さんのッジャーンというギターがひたすら繰り返される。あれってやっぱけっこう大変なのかなどうかなとか思う。そしてどうしてもリズムがすこし不安定になりがちの気もする。たしか最近でいえばsinoもそうだと思うんだけど。そうなってきたとき、はやく芳垣さん入ってあげて!とか思っちゃう。でもその山本さんのひたすらくり返す音にぞくぞくする。そのギターの背景に音がどんどんできあがってくる。

その次だったのかな?っていうかそしたら3曲目かな、仁さんがハーモニカ吹いてはじまる曲。それでドラムの二人が太鼓たたいてたんだったかな?最前だからよく見えてるんだけどそのぶんまたその都度はしゃいじゃっているのでどの曲でどのあれだったかなあという整合性がない。私的にはこのへんからあがってきたなあと感じる。でもよく覚えてない。もうあと全然そんな覚えてないんだけど。

そしてこの間のどっかでMATTAHだったのかな。たぶんこの曲で勝井さんが繰り返してる音の中へ芳垣さんと岡部さんさんがリズムをお互いに確認しあいながらとってって、で、一緒に入る。どこでどうリズム見てるのかなとか気になるけど、rovoのそうゆうところがほんと生々しくて興奮する。それは何かが始まる知らせのようでもある。そうゆう音が作られる出される工程を見るのが多分いま一番楽しい。それはずっと後ろで見てきたせいもあるかなあと思うけど。rovoのよくできた音は各人の確かさと意思のとりあいで積み重ねられていってる。音をつくっていってる現場そのものなんだって思う。それを最前で見ちゃうとほんと満たされるのと空っぽになるのとが両方くる。

5曲目がCISCOで、あれ?ってなんか一瞬今年やってる新曲だっけ?とか思ったんだけど違うこれがCISCOだとあとから気づく。なんかその聞いたことある感の最近と以前とが入り混じって、そしてはじまりの風景が似てるような気になったんだよなあ。でもそのはじまりは、まさに音がどさっと上から降ってきたみたいで、それは自分が小さなものになって上から覗かれてしまう側になったようなそんな気配。何かがこちらへ、客席フロアへ投入されるようなそんなん。そしてこの曲では岡部さんがリードドラムをとっている。芳垣さんは毛糸鉢でシンバルどどど〜とやってて、山本さんが岡部さんに寄り添ったリズムでギターを鳴らしている。気づくと芳垣さんは1人?、違うリズムでドラムを叩きはじめている、何拍とかわからないけれど、流れているのとひとり違うリズムを叩くってそれどんな心地なんだろうとか思っちゃう。でも考えてみたら岡部さんと芳垣さんがそこまで違うリズム叩いてるって珍しいのかな。二人はrovoでは同じリズムの反復の印象が強いし。そしてしばらくのち、山本さんのギターは芳垣さん寄りのリズムに乗っかっていってて、そして岡部さんも芳垣さんのリズムへという流れが素晴らしかったなー。うわあうわあうわあっとはらはらどきどきした。でもすんごく楽しかったなー。これでrovo単体はおわり。

そして最後にROVO×ナカコー。アナウンス通り、この組み合わせでの新曲からはじまる。はじまりはナカコーのジャーンというゆったりめのくり返しから。しかし仁さんは全然違う拍をとっていたからリズム隊は速いのくるのかなあと思った。益子さんも違う拍とってるし。そっから鮮やかに入ってくるリズム隊の音がかっこよかったー!私の好きなのきたー!と思う。rovoの場合もう完全に信頼があってはじめて聞く曲でも安定したリズムについていけば大丈夫だと思える。山本さんさんはナカコーと同じか似てるか時々違うの音を出してた感。そして気づけばひたすら繰り返しの領域へ。ツインドラムの何枚剥いでも正確に同じ絵が出てくるような繰り返しの背景。くり返しの効果がやばくなってくる。みなさんあれは何回、とか数えているのかな。最終は合図なのかな。たぶんけっこういいとこまできたら益子さんとナカコーが目でもあったのか、ちょっと笑いあってたなあ。なんかつられる。最後の盛り上がりはおぞましいくらい凄まじかった。

そしてrovoのKNM、これはよかったー!一番よかった!好きだ!そして最後にスーパーカーの曲だったけど私スーパーカーは全然通らないできてしまったのだった。でも周りの人たちはどっちかいうとナカコーファンだったのか大喜びしている感じだった。たぶん知らない曲でもうしろで聞いてたらまた違ったかもしれないけどどうしても最前は音の聞こえが全体としての良さは感じにくいはずで、rovoではそれが馴れてるとかであまり気にならないと思うんだけど。ということもあり、あまりツインドラムがいきてる感じがしないように聞こえてしまったかなあ。うたものでツインドラムやるとこんな感じなのかあと冷静に思っちゃう。でも益子さんは楽しそうだったな。そっかプロデュースとかもやってたんだっけ。今回は益子さんもたっぷり見れてよかった。益子さんはなにげに一番楽しそうだ。おわったあと、山本さんがナカコーにちょこっとおじぎしてるのがなんじゃ新鮮だ。勝井さんがほんとにありがとうっと言っていた。

思い出してみると、今年の3月に横浜でやった時、2011年に新しいことを始めようと思っていたのと同じに今年もまた新しいことをやっていこうと思ってまた横浜でやることにしたって言ってた。そのときこのsoundohbの話ってあったことなのかな?わからないけど、でもそれが実際になったんだろう。ツイッターやインタビューで勝井さんが昔からのことをふり返っていて、私が知った時すでにrovoはもう有名な人たちってかんじがあって、みんなすごい人たちなんだ〜っていう感じだったんだけど、でもそこにいくまでも簡単なことじゃなかったんだなあと、自分たちの音楽をやり続けていくことへのエネルギーの使い方や注ぎ方はいわゆるレコード会社がつくつかないのバンドとはまた違うからこそ大変で、それをやりとげてきたrovoの存在は稀有なんだなあと思わされる。それもやっぱりrovo以外のものも見せてもらってるから、そう思えるのかなあ。

rovoを初めて見たのは16歳のとき、2002年のライジングサン。2日目の夜中の2〜3時だったんじゃないかと思う。もうそのときはアーステントでモーサム見た後で、テントがアーステント前だったこともありもう移動するのがめんどうになりずっとここにいよう〜って感じだったはず。rovoのことなんてなにひとつ知らなかった。それで見て、いいなあって思えたんだろうなあ。そのあとがFOEでラストだったのかな。ぶっとんだなあ。
でもそれって16だったから良かったんだろうって、つい肯定の気持ちが生まれる。このときに私はキセルモーサムもはじめて見た。ヘルマンやharakamiさんも遠藤ミチロウさんもFOEソウルセットもみんなそう。てことはライジングサンで見た人はみんなはじめてだったのか?もはやわからない。でもまだなんもしらんようなそんな時だったからこそなんの疑いもなくなんでも入ってくる余白が自分にあったのかなと思う。なんだって初めてだった。もちろんフェスがはじめてだ。はじめてなのにオールナイト。オールナイトがはじめてだ。そんな全部があって、はじめてだったからそこで見るものみんなフラットに、同じに見ることができたんだろうと思う。それはその時にしかきっとなかった。そこでいいと思ったものにはすぐそのままとびついた。そう思うとやっぱり16のときのライジングサンは私にとって特別で、それが原点のような感じがする。そこで見聞きするいろいろ、あらゆること。自分の行いで唯一、間違ってなかったと言える行動だと思う、2002年のタイミングでライジングサン行ったのは。それはそこから13年たって、いま、そうゆうことになるのかーって感じがする。
rovoをそこで見て、もう、すぐに羅針盤Vincent Atmicusを知ることができた。ライブビートには勝井さんと芳垣さんが毎週出てた。そのなかにrovoがあって見に行った。そのころまだぜんぜんよくわかってなかったと思うんだけど、でもひっかかったのは確かだったんだろうな。そのあと大友さんとかも知ってMOSTも見に行ってDCPRGも見に行ってEmergency!にいくまで考えてみるとあっという間だ。ライブビートによる影響というか恩恵はすごく大きい。モーサムやシロップといった若い音楽シーンに直結しているところとは違うところの音楽を知っていく経路だったと思う。
そのあと大学入って大阪のbridgeでVincent Atmicus見たりFBIに行ってここでアルタードステイツもはじめて見て他のいろんな人たち含めインプロを知るようになる。これも芳垣さん山本さんが初回に出てたからだ。大学後はまた芳垣さんで色々見るにいたりの今またrovoへ戻ってきたこの感じ。ふり返ってみるとなかなかいろいろあったんだなあ。
そしてこうしてふり返ってみると、3年くらい前からrovoが自分のなかですごくおもしろくなってきたっていうのは、こうやってrovoやその周辺の方たちの他での音楽を見聞きしてきたせいなのかなあと。つまり、みんな色んなことをそれぞれにやっている人たちが集まってやってるのが、そのうちのひとつがrovoなんだよってことの面白みがようやくわかるようになったってことなのかなと。自然に耳が色んな音をよく聞けるようになってきたからかなーとか思ってたけど、そこの更に背景というか。改めてrovoという集まりに凄みを感じるようになったというのはその背景がないとわからない気がするし。そう思うと、そこは、はじめて見た時とはずいぶん大きな違いだ。
rovoからの影響がじつはすごい。ということに気づいてしまった。知ってたけど気づいてなかったなあ。ああしかしすごく楽しかった。みんな楽しかった。4時間半があっという間すぎた。一人だと待ちとかがしんどくなりがちだけど、今回はほぼタイムスケジュール通りに運んでいたし、そうゆうストレスが全然なくてそのこともすごいことだと思う。すばらしいと思う。色んなことがプロフェッショナルだと思う。こんなに楽しい、いいことがあっていいのかなっていう感じ。野音とはまた違う楽しさがある場だった。rovoは、すごいなあ。