今日はカクバリズム祭@リキッドルームを見に行った。初めて見たなかではあだち麗三郎クワルテットがよかった。若そうだななんておもったけど、私が思う若そうってんだから自分と同じくらいかな、同世代くらいのメンバーなのかなと思う。ボーカルの人の歌がいい。歌を歌う人が歌を歌っている姿はいいなあと思った。みんなで演奏していることが楽しくてたまらないみたいで、それがばんばん音になって、そしてはつらつと飛び散っていて、いいなあと思った。リキッドの音はやっぱりいいなーと思った。日曜の昼間から涼しいリキッドは最高だ、最高だとかみしめてにやついてしまう。リキッドはまちがわない。

そしてキセル。やっぱりキセルもリキッドでやったら絶対いいんだから。好きな人は誰しにもリキッドでやってもらいたいしそれを見たいしって思っちゃう。それは新宿の頃からっていうか、新宿の頃に植えつけられたんだ。自分にとって一番のしみつきがあるのはやっぱり新宿リキッドなんだなあとどうしてもつくづく思ってしまう。大学入る前までの自分のざらつきと透過があそこに沢山ある。置いてきてしまったみたいに。
ゆうこさんと3人で見るのもまた久しぶりかも。こないだのブルームーン、その前に見たコールマンのイベント、その前はとなるとufo clubとかになるのか?しかしリキッドで映えるキセルの音楽、ライブというのは音源よりも更に飛躍して散りばめられ、落ちていくものだなあと思う。声や歌や音の様々な要素が雪が舞い降っているように落ちてくる。そのひとつひとつを体でひろっていくとヒフにとけて染みこんでくるような温度がある。ないものを感じる。そのことがすごく楽しい。場所や空間で音楽は変わる。キセルはそれを実によく身につけているようだと思う。

時をはなれて
サマタイム
エノラ・ゲイ
ナツヤスミ
わかってただろ(新曲)
ギンヤンマ

時をはなれたあとの喋りでは、兄がカクバリズム祭って二回目ですかねえ?と言えば弟がどうでしょう、二回目ですか?なんて言う、いやいやそれ誰に、お客さんに問いかけてるの?2人でしてる会話じゃなかったの?!というお客さんたちの苦笑感でまずはじまり、前回は上の〜上の〜(どうやら単語がでてこない)と兄が言えば、ウエ?ウエって?!アックス?!とか言いだして兄弟してえ?!え?!なに?!のやりとりへ。弟が言ってたのは渋谷AXだろうと思うけど、どうやら恵比寿の上みたいなとりかたをしたんだろうと思われ兄が言う上は要はリキッドの2階のことを言っていたのだと思う。客観視しているお客さんはみんなそうとれると思うのに、兄弟間でだけ追いつき追いこし最終的には弟がとんちんかんなことを言ってしまった的な感じでおわる。ゆうこさんもお客さんも置いてけおりというか、なんじゃそりゃ〜な感じで笑うしかない。まあそれでいつものことかのように一息ついて次は弟の曲を、あ、ぼくら兄弟なんですけど、と本当に昔から変わらないその律儀さに自分に反省したくなる。

最後はギンヤンマ。もう私これいつまでたっても泣いちゃうんじゃないか、涙でてきそうになる生理運動を必死でこらえるんじゃないか。なんでまた最近いつもこれやるんだ。なんだろうな、どうゆう気持ちなのか、ただただまるで十代のころの自分に返ってしまうみたいなんだ。でもきっとそれだけじゃない、それを今聞くことにがまんできないつらさと悲しさと喜びがある。リフレインするみたいな呼び水になってもいる。でも変わらず、聞くたびに強くなれる気が、私なんかでもしたりする、かなり貴重な曲だ。


そのあと誰か見たりした気がしたような、とりあえず高田漣さんにそなえてKATAの方へ行き一番前で座って待つ。ぽつぽつ現れる人々もみんな座っていくのでもうこれはこのまま座りで見れそうだなと思う。ステージ高は一切ないけど、とりあえずステージにはキセルのふたりふくめたセッティングがなされている。胸たかなる。
漣さん、たしかお酒持って登場。ここらへんからは10月入ってから書き足してるので記憶が非常にあいまい。もはやこんな途中まで書いていたことすら覚えていなかったんだがなー。もったいないので書き足す。当時のメモによるとセットリストはこんなかんじらしい。足元のセットリストが見えていたんだよなあたしか。

コーヒーブルース
なんとかのブルース(これが思い出せない)
ヴァーボンストリートブルース

キセル登場
夕焼け
生活の柄

フィッシングオンサンデー

とりあえず一番前でちょう至近距離で漣さんのギターを見聞きできてうれしいー。うひょうーすてーきー。という心地で胸いっぱいすぎてやばい感じだった気がする。つややかに、なめらかに。漣さんは演奏も歌もくるいがないのに、それでも人なつこく隙のある間に入りこくっていけるところがすごく好き。
そもそもカクバリズム祭に漣さんがでるっていうのはキセル繋がりなんだろうなあと思ったし、漣さんも今日ぼくが呼ばれたのはきっとこのふたりとのつながりだと思うんですけどみたいなことを言ってキセルを呼んでいたと思う。今日だってきっと一緒にやるんだろうと思っていた。ならば、ぜひぜひ4月のトリビュートライブのときにやっていた夕焼けをまたやってくれるといいなあーと思っていた。そうしたら!やった!うわあああ、もうこの簡素なほのぐら赤いざらついた四角い空間で外からの音の影響も受けまくる限られた空間が、ぜんぶ変容していってしまう。ただただぼおっとぼうっと見とれて聞き入ってしまう演奏、歌声。いろんな音楽の形態はあるけれど、こんなふうに身近に目の前で聞ける触れられる歌があるということは、ああすごいなあと思う。キセルが去ったあと、漣さんが兄がアンプの電源切らずにかえったのでそれをさりげなく切ってほほえむ、というのを目撃した、それでまたなごむ。
なかなか漣さんのライブもそうそうは行けないので、この機会にラフに見れたのはよかったなあ。漣さんは演奏してる時もすごくすてきなほほえみで弾き、歌っているので見ているこちらもすごくひっぱられて余計に楽しくなってくる。
たしか足下のセットリストにはもう一曲書いてあったのに、たぶんキセル出てきて喋りすぎて時間がきたから漣さんが自ら一曲は切ったのだと思う。そうだ、キセル出てきてあきらかにいっぱいしゃべったよなあ。

漣さんのあとは二階堂和美 with Gentle Forest Jazz Band、すべてみんなまるっとすっぽり持っていかれて超大盛り上がりで素晴らしい。まあニカさんファンの人が多いにせよ、それだけでない音楽の好きな人をだれしも置いていったりしないおいでおいでよのような、公園みたいな呼び寄せの広場みたいな空間。遊びにきてたハマケンも参加してなんか全部最高、エネルギーが充足してこのなかでまわっている。ドラムがマサナオさんだとは知らなかったが、マサナオさんのドラムやっぱり好きだなあと思う。気持ち良いんだよなあ。すごく楽しかったー。

LITTLE CREATURESを見た。昔一度見たことがあるような、ないんだったような、どっちにしろ見たいなと思いながらなかなか見る機会がない、昔から興味はあるのに、なんて人たちはじつはまだまだいるもんなんだけど。まあたぶんきっとなんかすごいんだろうなあなんて思ってはいたけど、これが予想以上にたしかにすごいものだった。
ちょっともうツイッターからのコピペでいくけれど、知らない曲ばかりなのにぐんぐん吸収できてしまう。かなり変な、おかしい仕組みで進んでいくと思うけど貫通した美意識のようなものを感じた。この日はうしろに一つゆるめ編み込みの髪の毛でいたんだが、踊りおわってだいぶゆるゆるになっていた。久々に気持ちよく踊ったなー、うわーもうー好きないろいろがいっぱいでてくるーという感じであった。それにしても3人が3人で異様な異端な感じの音ですごい。でもみなさん超クールでかっこいい。鈴木さんはオルケスタリブレで見たことあるけれどいやはやなんかすごい変態的なようなベースをふんふん弾いていてすごい。子供なら泣く。歌詞、歌、ギターベースドラム、どれをとってもほれぼれした。なんていうバランス。よくあんなんが成立するんだな。音楽はおもしろいし不思議だ。いやーふしぎだなーリトルクリーチャーズの音楽は。あの音楽で歌と具体的な歌詞がのっかるというのがけっこう不思議。ギターがまたうわそんな和音鳴らしちゃうんだみたいな、なのにブレもない。

もうかれこれ何時間たったのかわからないけど14時半くらいからきてて全体に時間はおしていることもあり21時くらいであったろうここでもう帰ることに。腰がつらい。ひとりでがんばった。ていうかぜんぜん一人でこれくらいは平気なのだった。カクバリズムやるなあ!