6月みたもの記録。6月はなかなかいろいろおもしろくて、そこで急にはてなを放棄した。twitterからふりかえる。あと、7、8、9月に見たものもふりかえるんだから!と一応意気込んでいるつもり。



6/9 第二回 公開!秋山会!@月見ル君想フ

昨晩は月見ルで第二回秋山回!というんで前回より色んなことがパワーアップ。ドラマーだけで20人以上?30人近く?魅力的なドラムってなんなのかなみたいなことを思うとドラムの方たちはやはり体の使い方が大きいだろうと思った。(twitterより)



6/11 センチメンタルな旅ーコンプリート・コンタクトシート@IMA

六本木のIMAで荒木経惟のセンチメンタルな旅ーコンプリート・コンタクトシートを見た。コンタクトシートで追って見ていくと、なんかすごい楽しい気分になってきた。すごい楽しいとこうふんしてきた。すげえいいもん見たって。そしてアラーキーのこれまでに出している沢山の内の一握りだとは思うけどいくつもの写真集を見ることもでき、びしゃーびしゃーとビンタされ足蹴りされたような気分にひたひたに。誰もかなわないだろう。古屋誠一の写真もアラーキーの写真も生のにおい死のにおいみたいなものがぷんぷんしてて(どころじゃない)それらに触れられたときってのはどこか解放されるようなところがある。そして欲望の対象だなあ。それを写真で、定着させるって行為が、ものが、劇的につきささってくる、だから写真いいな(twitterより)



6/12 キャロル@アップリンク、FAKE@ユーロスペースMOST下北沢シェルター

アップリンクでキャロル見て、ユーロスペースでFAKEを見た。終わり方が通じていたかも。っん!、って感じが自分には少なくともした。どっちも面白くてにやにやしてしまうのを抑えてる。ユーロスペースには上映おわってる?リップヴァンウィンクルがまだがっつり貼ってあって、カーテンと女の子をきれいに撮ってる映画はいいんだよなあと思う。FAKEは満席続きでこれから見る人も見終えた人もでごった返しててちょっとした高揚と興奮感みたいなものがあった。ざわついているざわつき。中身がおもしろいんでそれがまたひと要素としておもしろくてからのシェルターでMOST見るながれ。大丈夫かわたし。


MOSTおわり。耳がびりびり言ってた。始まるときは速いな!(テンポが)って思うんだけどくり返し聞いてたらもうなんかバターになってとかしバターになってゆったりもったりどろっとしてきちゃう辺りでまた次の曲へ加速していくものでMOSTを通して私はパンクが好きなことがわかるんだった。山本さんが最後、マイク入ってないやんけって言ってマイクをぱしーんと平手打ちしたところを見れたのが良かった。あれはなにか気持ちよかった。今日も山本さんのギターが聞けてうれしい。


(次の日、FAKEについて)舛添さんと記者?の人たちのやりとりって、佐村河内さんの記者会見のときのそれと似てるよなあと昨日FAKE見たばかりだから思うのかなあ。とりあえず問いつめられてる人より問いつめかかってる人たちの方へのよくわからなさの疑問が浮かぶのは同じ感じだ。何かをおかしいと判断したりすること自体にもまず奇妙さがあるような、嘲笑や冷笑のような空気は感じられるけどそこに行く前のところ、あいだになにかほんとはもっとあるのではないか?みたいなものを感じる、違和感。みんなみんなおかしい。それを延々ととりあげてるからまた更におかしい。誰がしたいやりたいことなんだか、ほんとかうそか、誰のほんとかうそか、誰かが正義で誰かが悪なのか、FAKEに影響される、FAKEで見たものが面白かった。映画二本立てにライブ一本は頭痛をガンガン引き起こし今日はそれの澱みみたいなんでもうもうともたもたした感。(twitterより)



6/16 新宿ユニカビジョンでシロップがDVD/Blu-ray発売のプロモーションで流れるっていうんで見に行ってみた


仕事早く終わらせたのでシロップ@新宿ユニカビジョンで流れるのを見にきた。シロップをはじめて見たのも今日みたいな小雨のふる新宿ロフトだったから、つい14年前にすぐそこのライブハウスでやってた3人がこんな新宿の喧騒のなかライブ映像が流れることになるなんてなあと、泣きそうになる。それくらいのセンチメンタルは持ち合わせているんだった。自分のことをなにか語ろうとしてしまえばシロップは隠せないということを年月をへてしみじみ感じてゆくことに(twitterより)


6/16 Emergency!@新宿ピットイン

今夜はピットインでEmergency!を見た。17のときにはじめて見て、それはやっぱ自分にとって大きな大きな見つけた!であり知ってしまったであったんだなあとまたここにきてはっきりわかるようになってきた感じがする。制御のないかっこよさ。それまでROVOやデートコースというメンバー多い、キャパ広めのとこでしか見ていなかった芳垣さんをはじめてグッドマンという小さめのハコで最前で見てしまったことは、私にとって頭の生え際からうなじまでバリカンでひと刈りするような価値観というか、ものごとのひっくり返りはあった。そこから私の芳垣さんぼれの道ははじまったもので。
そのライブのときアンコールでやったswing swing swingを今日また聞けて嬉しかったのと、ローランド・カークのあふれ出る涙もやった、これがもうほんとすごくすごくよくて溺れ死にそうな気もちに。水道の蛇口をひねったみたいに音が出てくるし、ふいにそこで鳴ってる音はガラスが液体に溶液になったみたいにして体に入ってくるのでこちらの体も変容するようなのみ込まれてしまう。emergency!はほんとこのメンバーだからこその音がかっこよくてかっこよくて大好き!
芳垣さんと大友さんのやり取りは長い付き合いの間柄ならではのものがあって、それが楽しい。今日も芳垣さんが大友さんのフィードバックを久しぶりに聞いた、昔はこれが日常だったけどと言えば今も日常だよおと返す大友さん。とっとてれびでやってないじゃんとつっこまれあれは非日常だからーと。
バカラックの曲やる前にも説明をしていたはずが芳垣さんが急に大友さんにあの自伝よみました?とか聞いていや知らない、俺たちの未来に明るい内容?とか自由な気ままさにいくところも含め、お二人が一緒にやってるのを見られるのはなーんか好きなものだなあ。
sing表記とswing表記とどちらが正しいのかわからないけれど(昨日の芳垣さんの発音は後者だった感だけど前者が一般的?)昨日のあれはほんとかっこよかった。底の深いところで鳴る陽気さと妖しさ、にぶいきらめきピットインは夜の世界すぎる、朝がまぶしすぎる。
1セット目の最後にやったミンガスの曲(タイトルわからん)が、入ったこともないけど刑務所のようなおわりのない淵のようなところを時に目をつむり時に後ろむきに歩いて進むみたいなとんでもなさとそんなんへっちゃらとでもいうよう大らかさとがあって、どっひゃーとにやつくしかない。
斉藤さん大友さんのツインギターは精緻な筆致のように鳴る。うっつくしい。大友さんのギターはemergency!が一番好き。芳垣さんの解説つきではじまったあふれ出る涙、2人のギターが多くのものを語る、その間にいる芳垣さん、ふいにこちらもなにか引き出されてしまう。
芳垣さんのドラムにはドラムでしか鳴らせない音楽があるのが見える。そこがすごく好き。それはほぼ完全な美しさに感じる。すぐに消えてなくなってしまう。ドラムであり芳垣さんの体で鳴らしている楽器であり音楽であり、ああ心底ほれてしまいます。芳垣さんの音楽をすべて追うことはできないけど(勇気がないのか!)少しずつでも見ていたい。


メモによるびみょうセットリスト

?だが、聞いたことあるフレーズ
The Who / my generation
sing sing sing
チャールズ・ミンガスの曲


あふれ出る涙
オリジナル曲?
ミンガスの曲
バカラックの曲


good nightっていう曲名しかわからない


後日追記:そなんななか、ふいにこないだのemergency!のあふれ出る涙が思い出されたりする。the inflated tear。原曲はサックスだけど、それがギターに変わったとき、斉藤さんがまずメロディ(テーマ?)を弾く、そのふるえるような鳴らし方というより鳴き方がすばらしくって。銀河を見つけたようなふるえ。鳴るたびにそのつどふるえる空気。もはや何がふるえているのかはわからないくらいなんだけれど、そこにふるえるものを、見えていないものを見つめていた感じだったような。こないだの近美で大友さんはリハはあまり詰めないようにしてやってるみたいなこと言ってたけど、その前のemergency!のとき1セット目おわってはける際、芳垣さんが大友さんに、リハの時のようにはいかなかったねって話してたのを聞いた。まあだからいろいろなんだろうな(twitterより)



6/18 先月の山本精一さんの弾いたラプソディアのギターが忘れられなくて思いだす。あのガツーンとした快感。滝壺で打たれるような刺激と快感。そうですそうですこれが私の所望するギターの音ですと言わんばかりの快感(twitterより)



6/18 Special Improvisation Session@新宿ピットイン
ピットインで芳垣さん4daysの最終日。佐藤さんとは昨年末のONJTではじめて共演して楽しかったから今回オファーしたとのこと。たしかに、あの時の芳垣さんはまるで新しい遊び相手を見つけたみたいに楽しそうだった、そう見えたもんなあ〜。佐藤さんとやってる時の芳垣さんは佐藤さんのピアノで踊ってる芳垣さんみたいな感じに見える。やはり普段やこれまでにやってきてる人たちとは違うものがある感じはして、そんでまた佐藤さんもすごい芳垣さん見てると思うんだけどそこのアイコンタクトのやりとりの強さが音にダイレクト反応なのか。今日は芳垣さんが最年少ということで偉大な先輩たちの胸を借りて的な話のなか、佐藤さんとやれることに嬉しいので頑張りますとか言っちゃう芳垣さん!2日前とはまたぜんぜん違うのだった。今日も跳躍する(twitterより)



6/22 クリーピー 偽りの隣人@MOVIX
トウキョウソナタがすごく好きで、それの香川照之がとてもよかったから黒沢清がまた香川照之で撮るんならきっと面白いだろうと思っていた。それはやはり間違いなく、香川照之撮ってるの楽しそうだなあって感じさえした、それくらい輝いちゃってる。最初に映る隣人の家のカットからしてもうぬめぬめしてて空恐ろしい。なにその夏の陽光は。家の中のカーテンがほんとこわい。何も起こってないのにこわい。じっとしていられず両隣に人がいないのをいいことにもぞもぞもじもじ、何度もすわり直した。原作とは大分違うようだけど、かといって原作読んでる人には不満が多そうで読んでたところで理解しえる納得しえるラストでもないというとこは不満に繋がりやすく回収しきってないネタがかなり気にかかるけど、ホラーと笑いの裏表みたいなんが冴えてる流石っぷりがたのしかった。まあでもCUREを見ていないので見てみたいけど。いろいろと端的すぎるというか端折りすぎというか、にも感じられなくもない、でもなんかそこらへんは黒沢清のクールな感じの風合いとして嫌いじゃないんだなー。超クールだなと思う。家の中の家具とかもクールに感じる。それは違和感か(twitterより)



6/24 山本精一オシリペンペンズ@高円寺UFO CLUBUFOclub
山本さんはサナギと宝石の海が好きなんだよな〜と思って今朝聞いてたら見事にその2曲やったんでびびる、ううれしい。よしよしがいるな〜でかいから目立つな〜と思ってたら帰りに多分元ゆら帝のベースの亀川さんぽい方がいてびびる、多分。階段あがったとこで黒ずくめの服装、黒髪ロングの男の人がいるなと思ってでもまあペンペンズ見た後だからロングくらいなんとも思ってなかったけど傘さすのにもたついてたときふいに目があい、顔面にすごい普通の人じゃないオーラ感を感じてしまい殺されるような気持ちにあった‥。ゆら帝なんて一度しか見たことないし、youtubeではよく聴いてたりするんだけどそんなに注視はしていないから、あれ?そうかな?そうなのか?なんかでもどう考えてもそうかも?だって一瞬なのに見てはいけなかった気がしてしまってとりあえず早足で駅に向かった。
山本さんは高田渡さんの失業手当をがっつり鳴らしあげるロックのような山本さんらしいギターで歌い弾きさらっていてかっこよかったなー。それでもやっぱ山本さんが歌うのはなんか、あうなあと思った。年齢のせいかな?歌詞の言葉がしっくりくる感じがしたりする。まんじりともせず〜。(twitterより)


メモに書いてあったセットリスト、順番は違うのかも
めざめのバラッド

失業手当(高田渡カバー)
バケツのうた
EVER GRAY
サナギ
あんなに好きだったこと
宝石の海
BE
頭をよくするために薬をのんでますますだめになる(ってうたってる歌)


たしか一人用ソファ椅子みたいなんに座って弾く山本さん。それはまるで家でうたってるみたい。EVER GRAYのあたりで喋り出すと、ペンペンズは東京と大阪では動向が違いますね、なんかたかられる、とか。ペンペンズは好きですよ、といったかと思えば、嫌い、好きですと言い、ほそいくんにはブルースを感じんねんな俺は、と言ってブルースっぽい?チャーンみたいな音をならし、道下くんにはなにも感じない、とか言う。(ペンペンズは)ベースがいない、ベースを頭んなかで鳴らしてみるけどやっぱ違うとかなんとか。ベースがいないバンドはいるがベース入れるの忘れたとかベースなんていらないとかペンペンズは明確です、なんでだっけ?と急に知ってて話してるのかと思ったらステージ袖にいたと思われるペンペンズに聞く山本さん。いわく、ロックやりたいって言って辞めてったらしい。それをうけて、じゃかじゃかーっとギターを鳴らして小声でローックンロール!と叫ぶ山本さん。今日は笑いの方向だなあ。
最後は山本さんペンペンズで合体した、山本さん入るだけでまた違う。合体の時にはサングラスつけていた。


山本さんの今日だけしか有効じゃないフライヤー



6/25 吉増剛造展@東京近美、山本精一ソロ@bar isshee
東京近美へ吉増剛造展を見にいき、大友さんとのセッション?パフォーマンス?を見て、飴屋さん含むトークが好き。大友さんを一番すごいなあと思うところは、Eテレで見てもピットインで見ても美術館で見てもラジオで聞いても人柄が変わらないところで、その人柄がかなり素直で誰にでも素直でいつも同じ態度で変わらないというようなところだ。いつもそこに少し感動させられる。きのうも、吉増さんの本のあるところを読んで泣いちゃったもんおれ、とか言ってて、その発言に微かにふるえる気持ち。泣いちゃったなんて、本人の前でまた200人くらいの人の前でそんなふつうに言えちゃう平べったさみたいなもの、平熱の持続の喋りの大友さんが好きだなあと思う。吉増さんの文字量には圧倒される。こんだけ文字で言葉で考えとらえ続ける人がいるというのは衝撃になる。人はこんだけいくことができる、とも思える。けれどアフタートークのとき飴屋さんも登場してしまうと飴屋さんの声、身ぶり、喋ることが非常に圧倒的で、なんか沼にはまった気分に。また今回の展示のメイン学芸員の保坂さんも相変わらず学芸員らしくないのに超学芸員みたいな感じで、保坂さんの企画だから見にくるようなところはある。
保坂さんが飴屋さんに吉増さんの原稿というか作品200枚?渡すの渋ったって話がとてもシビアでいい話だった。


山本さんの自由な世界@bar issheeを見にいき、アンコールが好きだった。山本さんはいつもの感じながら、新しいローランドのギターシンセを手に入れたと、もうそれが完璧らしく、それによる演奏の宇宙観は見ものだった。空間の広がり方が違った。でもなんかそれって楽してるの?とか思ったりして。え?ちがう?わからんがべつにそれ使わなくても好きだけどななんて(twitterより)