急に仕事は休みになった。ほんといつも週4だったらいいのに。ずっと気だるいままでいるので午前中に何をしたということもない。森美術館に行こうかと思っていたが後の時間を考えると滞在時間が微妙になるな、という時間にまでなり結局写美にいってこないだ少ししか見れなかったポーランドの女性作家たちのしなやかな闘い展を見た。1時間以上時間はあったが、やはり映像作品ばかりなのでまた結局全ては見きれずに終わる。おいおい、、ではあるが年パスあると気にしなくて済む。しかし面白い作品が多い。すごい。特に自らの身体を使ったものが続くので想像する痛みや危うさにじっと見ざるを得なくなる。

そこから横浜へ移動してROVOサムズアップを見るがその前にお腹空いたので同じビルの中のモスバーガーで簡単に食べる。コーンスープが飲みたかったから。食べてたら益子さんが入ってきたのでついその時ガン見してしまい、いかんいかんこんなに見たらファンと疑われてしまうかもしれないと思ってなるべく目線をあげないようにした。でも私の死角のとこに座られたのでそのあとは気にせずに済んだ。公共の場で見るとなにか急にあやしい人に見えないこともないな?などと勝手に勝手なことを思ってしまう。いやいやそれは考えすぎだ、馴染んでいるじゃないか、とか思いながら他の成人男性を観察比較しながら過ごす。

とりあえず開場時間に入り、いつもと同じような場所で見ることにする。kさんの友だちの女性の方がいたので話していたら、来月のキセルワンマンの話が出て、夫婦でペアチケットで取っているからそっちに行くことになっていてと聞く。他にも話していたら話せる共通項が多かったのでなんとなく安心してしまったのだった。と同時にROVOはやっぱり間口が広く、ROVOが好きな人であればある程度共有の融通が効くんだろうなあと思う。

ライブはSPICAから始まったので、新鮮な気持ちになる。ってことは今日のセットリストは最近やってきてた新曲たちをどう組んでくるのかな?と結構謎に思う。SPICAはとにかく最初のドラムの手数の複雑さが改めて興味深い。至近距離で見れてるのに、あれ、どうなってるのか全然わからない、要は視覚と聴覚で整合性がつかないんですけどと思う。今回は芳垣さんがいつもより角度を開いた感じになっていて、この方が見やすい。ハイハットが穴あきものになっていたが、芳垣さんが穴あきのものを使ってるのはなかなか見たことないような気がする。岡部さんは正面から見てる形になるのだが、岡部さんの叩き方で一番チャーミングなのは上半身をわりとかがめて連打している時だな。今回はどうも音のバランスが居場所的に悪く、山本さんの音は特にずっと聞こえが悪かった。ベースの音も最初は特に聞こえなかった。ついでに空調も弱いのがサムズアップだ。そうゆうのもあって今回は岡部さん芳垣さんをずっと見てた気がする。ふたりは他でも一緒に演奏しているけど、それでも一人一人の別個の人でありそこで共に演奏することは常に一度きりの緊張状態なんだよなあと思う。信頼や慣れといったものはもちろんあるだろうけれど、それは土台でありその上での作業は常に更新しているもののように感じる。ふたりの、それぞれの視線の送り方や演奏の動作を見ていたらそういったことを思った。もはや、そのように視線を送り合い、受け取りあえる間柄がなんとも羨ましいような気持ちにさえなっていた。そういえば終演後に見えた新曲らしき曲の楽譜はやはりいつものようにABC表記だった。

 

新曲を2曲だか3曲だかやったようだけどその辺の認識はよくわからなくなったかも。叙事詩かよ〜の曲が山本さんのギターかましで始まる7拍子ででもそのうち拍子が変わった?と思ったんだったかも。叙事詩かのように3.4場面転換して描いてるような曲ということ。音として聞こえにくかったのもあるんだけど、山本さんがメインで弾く曲が今回はかなり少なかったのが印象的。セットリストなど諸要素合わせてまた新パターン、もしくはこの日ならではの演奏だったように思う。それはサムズアップでやるという日への試しであり信頼のようなものとしても勝手ながら想像をした。あまり期待しすぎてしまうのもよくないのかもと思うが、しないのも失礼だろう。急にそんなことが気になり始めたのだが、でもそこに対してすぐさまクリアーな答えが出せて、見せてくれるのもROVOならではかもしれない。どんなバンド、人だって演者側と観客の互いがいることによって生まれるものがあるだろうが、サムズアップというあの狭い場所ではそれが濃縮され充満している。それはどちらも自己都合だけではなく、がしっと組みあい掴みあっている、離れられないというか離しやしないといったもののようだと思った。

終演後、チケットを渡すのに初めて会ったiさんと、kさんtさんとで去年も行ったお店に行った。やっぱりここの焼き鳥は食べやすくて良いなと思う。サムズアップのジンジャーエールがバカでかかったので流石に飽きて烏龍茶を飲んだ。色々食べながら色々喋ってもともとお店入ったのも22時過ぎだしあっという間にお開きになった。でもなんか良い感じになったのでよかったなと思った。これは新鮮さと懐かしさか?kさんと途中まで同じ電車に乗って帰る。再会してからというもの、すっかり友達っぽくなったなあと思う。その前はもともと直接連絡を取るといったことはなかったのだから、まあだからずっと会うこともなかったわけだけど。