液体か、涙は または水とゆめ

あなたも誰かの日記に記されているのかもしれない

 

先行予約で運良くチケットが取れた。坂本さんのライブはできることなら何度でもみたいと言うような気があるだろう。でも毎度先行で取れるものでもなく、見るのは約1年ぶり、ヨラテンゴとの共演以来のはず。見終わって思うのは、やはりワンマンは必見なんだと言うことだ。それは確保された長い時間の中で、経過の中で変化していくことであったり全体通して作り上げられる構成、雰囲気といったものに触れる、浸されることでしか感じられないものが確かにある、それが自分に伝えられてくる、といったことをはっきりと鮮明に、重く、体感することができるから。特に今回はアメリカツアーを経ての国内ツアー4本中3本目だったことも功を奏していたのかもしれない。この近年で見たライブの中でも、去年1月(約2年前)の日本初ライブとなったこのバンドのリキッドでの演奏は私にとって特別に飛び抜けて印象深い。あんなものをあの雰囲気で見たことも聞いたこともなかった。15の頃からライブハウスに足を運んで、一応それなりに色々なものを見てきているし、リキッドは自分にとって最も馴染みのあるような場所なのに、あの晩は何から何まで出来過ぎているようで、それはそれである種魔法のようでもあったんだけれど。その晩の閉じられた秘め事のような惑わしがずっと心に残りながら、それでも今回はまたまるで違った一晩だった。やってる曲は半分くらいは同じかもしれないけど、それでも全ての音に改めて出会うように息をのんで聞いた。ホールで座席である分、より体で音を受け止められる感覚もあった。スタンディングだと人の群れの中で自分の肩から下はほとんど消えるように隠れてしまう、それがより開かれているというのは開放的で音に包み込まれる、耳から入って順繰りに体に染み込むのではなくいっぺんに全身で受け取れる。椅子に座っているその動けなさが拘束のようでもあり、ジタバタすることさえできない、ただひたすら浴びる、と言った感じが苦しくも快感なのだった。

チケットを2枚で取ってたのでお誘いしたIさんと終演後にお蕎麦屋さんに行って食べた。照明を落とし気味のお洒落というか単純に蕎麦屋じゃないような蕎麦屋さんでなるほど三軒茶屋だなあと思った。でも夜は明るすぎないほうが落ち着くんだなあと納得する。良いライブを見た後は色々と喋りすぎてしまう気がして後から恥ずかしいような気がする。大阪のお土産をもらった。