また会社でひとり、仕事はない。移動する棚の荷物を出すところまでやって、ゴミを片して、あとは自由だけど会社で自由の時間はどうも軽い。今週くらいのひま加減なら今までにもあった。でもそれがこの先もずっとなのかもしれない、それがいつまで続くのかわからない、というところが違う点だ。アマゾンプライムで「レディ・バード」を見た。アメリカの17歳、高校3年の女の子が主役の物語、もうそれだけでそうゆう枠の作品なんだろうとは思うけどまあ他の作品だってそうゆう枠として捉えるものはいくらでもあるだろうと思う。ただ、17歳というのは17歳と言ったってみんな同じじゃないし、同じようでいて違うんだということの葛藤やもがき、結局親がいて帰る家があるからわがままで身勝手で無知でバカでいられることに無自覚な、ゆえにもうそこには戻れないことを知ってるからまた同じでも違う物語を見てみたくなるかもしれない。とはいえ日本の高校生ものといったら恋愛漫画の原作ものが主流なのか、と思うと、まあそれはまた一つのジャンルなのか。でもそればっかじゃ息苦しいような。あったとして、ミニシアター枠なのはしょうがないのか。アメリカの、学校にも出かけるにもとにかく親の車の送り迎えがないとどこにも行けないみたいな世界観はないものねだりでうらやましく良く見える。あの価値観って、ちょっと信じがたいなあって私は思っちゃうんだけど、でも結局あのつながり、縛りがあるから親子関係がたもたれていて、あれは日本でも地方ならば同じようなものなんだろうか。親の送り迎えなんて、私はとうてい受け入れられないよなあと思う。最後、娘が大学進学のために家を離れることになるがこうゆうシーンは自分にも覚えがあるぞ、と思う。でも、こんなことには全くまるでならなかったよなあと思うと、なんだかつまらないような気がしてきた。見終えてからアマゾンのレビューを見たが、ちょっと気になったのは、女性ならもっとよくわかるのだろう、楽しめるのだろうみたいなことを書いている人たちがちらほらいたことだ。その人たちはみんな男性のようだった。どうもそれって違和感だよなあ?え?と思う。だって、わざわざそんなこという必要ある?さらに引っかかったのはその書き方がどうも一様に女性に理解は示していますよ、みたいな態度に感じられるところだ。これは私の偏見かもしれない。でもなんか気持ち悪い、変だと思った。だって男子高校生が主人公の物語で女性の観客が、男性ならもっとよく理解できるのだろう、みたいな感想に落ち着くことってそんなにあるか?私の場合、あったっけ?と思うと、そこに性別によってわかる、わからないを持ち込むのはおかしい気がする。わからないならわからないでいいのに、なんで同性ならわかるだろう、男なんでわかりかねますけど、なんて補足するのかな。体の違い、心情の違いはそりゃあ性別で違いがあるけど性別に関わらずあるものだとも言える。わからないものをわからないなりに想像したりすることだってできる。例えば女性の体におこる月経を男性は体験することができない、だからその苦痛を同じ体験としてあじわうことは出来ない。でも女性のその苦痛を聞いて、知って、それでその痛みを想像することもできないならまあほんと他のおおよそのことにおいても分かり合えないのかなって可能性を感じるけど。アマゾンのレビューなんて大して読むものじゃないのかもしれないけど、でもこうゆう価値判断をしている人たちがいるのだなということを知ってしまうのでそれなりに興味深くつい読んでしまう。映画って、もちろん一つの作品を誰もがひとしく楽しめるわけではないと思うが、しかし見ることの前提がまず全然違う人たちがいるんだなあとか、知ってしまう。今週はとにかく寄り道しないでさっさと帰ろうと、最近行ってなかったスーパーにだけ寄って帰宅。なんとなく、食料品でさえちびちびと買っている気がする自分がいる。春雨サラダを久々に大量につくり、ぶりの塩焼きもつくる。肉に飽きてしまう。食べることになんとなく飽きる。でもお腹がすくから何かを食べることになるしその上でなにを食べるのかの問いと答え。悪い、悪いですよ、という悪そうなよそおいのニュースばかり。BS1で3年前くらいの放送の福島の原発事故当時の再現ドラマ番組がやっていたので見た。吉田所長役を今は亡き大杉漣が演じていて、そこが泣けるきもち。録画にして途中までしか見れてないけど、多分HBOのチェルノブイリを見てるからこそすごくおそろしく感じる。映画のFukushima50という作品、ポスターなど見てる時点でこれ絶対やばいだろうと思っていたのだが実際いびつのようなのでやっぱりそうなんだ、と思ってしまったがその気づきが与えられたのはやはりチェルノブイリを見たことが影響してるんだろうな。まだ9年しか経ってないのに、9年というタイミングで映画化されるなんて、ちょっとおかしいんじゃないか、しかもその役者の面子で?ただの娯楽作品化なんじゃないかと私はなぜか思っていた。NHKの放送では実際の証言の声を入れてるつくりだから信用ができる、でもそれより、チェルノブイリを先に見てるからどうしてもそれがダブる、というのが見ててつらかった。