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1時間以上ずっとこの2分半ほどの曲をリピートして聞いている。moonの歌詞で僕の海は一面真っ暗なんだみたいな歌詞があってそれがすごく気にかかるというか、この人にとってはそのように見え、感じ、比喩するのかというのを興味深く思っていてそうしてこの曲でもまた海なんだ

海という景色、場所、物質に人は何を見て、託すんだろうか、あらゆる思いも幻想も受け止められるであろう対象であるからこそ個人が向ける眼差しは興味深くて、Abyssという曲で歌われるそこは個人的にはもうプラネテスの世界思い出しちゃうんだ、そうゆうの全部あそこに繋がっちゃうから、泣いちゃう。

プラネテスはアニメも漫画も大好きっていうか衝撃的打撃くらいまくった作品で、その頃のずっと辛かったことが全部あそこにあるしだから見返したりするのもたやすくできなくて、でもそれはもうそこに立ち戻らなくても大丈夫なんだみたいに思って願ってることでもあって、でも、こうゆう曲聞くと過去が、

失われていない過去が少しずつ顔を見せてくる。なんだっけこれ、と思っていたら、ああそうだ、と気づく。今はもう忘れて生きて、忘れていてそれで幸せかといえばそうではないのだと思い知る。違うんだ本当は忘れてはいけないことなんだ。誰もいない、真っ暗闇の中、自分と自分、君しかいない世界のこと。

そこにいることを描く作品に私は敬意を持つよ。 moonとほぼ同じ歌詞が一節入ってるのは意図的だとしてmoonとAbyssでは「君」は全然別物になると思うし、どっちもナムジュンさんが歌詞づくりに入ってるし繋がりを意識して作られているならまたおもしろいなと思う。

歌の入り前でアコギが入ることで冷たさを予見させる世界にあたたかみを生じさせる効果が良いし、바다로 들어간다(海に入っていく)って歌詞の바다로で音が下がるのは歌詞の表現をそのまま誘っていてそこの声が本当にいいなあ 

BTS JIN (ジン) - Abyss 【かなるび/歌詞/日本語訳】 - YouTube

私にとってBTSの印象ってプラネテスと被るっていうのはあるんだよな。私は「愛」なんてものは形のない見えもしない脅威であり求めても得られないし信じようのない誰も分かりえない偽りだと思っているのに、それを具体的にいかに描いてみせ説得力を持ちうるかというところに踏み込んでいるところとか。

答えがあるわけじゃない。だけれどそれはあるんだよ、ありうるんだよっていうのを言葉と絵でプラネテスは描いていて、それもまた衝撃のひとつだった。そのように形を与えることができるんだということに驚き私は私自身に裏切られたような気持ちだっただろう。私は私に騙されていた。欺きが暴かれた。

それでいて同時に誰にも渡さない自分だけの孤独を抱えることの強固さを守りぬいた。その殻の堅さについて、そこがいかに暗闇であるのかについて、そこはどこにあるのかについて、リアルに具体的に指し示されていると思った。それらの両立が成立するということ。その在り方が近い所でダブって見えるんだ。