昼前に浦和へ。駅まで自転車で行こうと思っていたのにぽつぽつとした雨が降ってきて徒歩に変更したが生理で尻が痛くて後悔の念をぶつぶつと思っては消してを繰り返して歩いていた。フリースタートルネックが熱くなってきて体内にびしょりと汗をかいていた。それでユナイテッドシネマで「非常宣言」を見た。公開2週目で2回しか上映がないのは少なすぎる。でも観客は結構入ってた。パニック映画としての展開は思ってたより前半にまとめられていて、後半はまた違った側面を見せてくる、もちろんスリルやハラハラドキドキの盛り上げはあるんだけど、コロナがあっただけに生々しく現実との対比で見ざるをえない。ソン・ガンホが、いやそんなただの個人にそんなことさせないでくれよという役どころを負っていてソン・ガンホが演じる役柄とはいったい、と思う。ラストの方はCGを結構使った見せ所だと思うんだけど、CGが強いというか、CG表現が繊細で上手いなあというか。前半というか中盤よりは前くらいの飛行機の落下シーンはあれはもしや実際に本当に落下状態を作って撮ってるのかなと思ったんだが、例えばそれは日本映画じゃでき無さそうだなと思う。韓国映画を語るとき日本映画を引き合いに出すというか、日本映画と比べたら雲泥の差であるということに触れているのをレビューなどでもよく目にしてしまうせいかつい自分も自然とそうゆう視線を持ってしまうが、でも実はわたしは近年の日本映画をよく見ているわけでもない、それは見ても大したことなさそうだからという理由で見ていないわけで、それなら最初から比較するも何もないんだよなあ本当は、ということもぼんやり思う。韓国での公開は去年の夏だったみたいだけど、制作時期はいつだったんだろうか。日本が、日本政府が、日本の自衛隊が出てくるわけだが、なかなかあくどい描き方にも見えた。でも実際自衛隊というのはあのように動くものなのか、それが自分も知らないのだった。政府の決断自体はそうなるであろうとしても、あそこまでしなくちゃいけないのか、国防とは。でもあれは日本以外の国が同じことしてればわりとすんなり頷けるような気もする。自分が日本人だから日本という国が取る態度に対して抵抗というものを感じるんだろうか、というところまで、そんなことまで思わされるは初めてだなと思う。韓国映画を見て日本の加害の歴史というものを実感するわけだけど、そうなるとやっぱり日本国内の映像作品で日本の加害の歴史を見る経験が少なすぎているのかもしれないなと思う。ソン・ガンホの役どころは今までにも見たことあるようなものだよねと思うんだけど、でもそれでもラストのその姿、演技には、イ・ビョンホンの表情と共に言葉にできない、言葉を失ってそれからどう始めようかというようなぐちゃっとつぶされるものがあった。

映画を見た後に図書館へ行って、文學界のバックナンバーをあさったら西森路代さんと斎藤真理子さんの対談が載っていたので読んだ。斎藤さんは是枝監督の作品にピンとこないことがほとんどらしく、結構そうゆう人いるよなあと思う。もちろん名や作品が知られていればそれだけそうゆう割合も高くなるんだろうが。対談でトピックがいろいろあって、でも結構面白く読んだ。でもすぐ忘れてしまう。