「加藤翼 縄張りと島」をオペラシティで見た。前に他で見たことある作品も時系列的にその前後にもある作品や今現在に見るということで自分のなかで捉え方が動いているような気がした。対馬での韓国人男性とのやり取りで「右に!」っていうのが全然伝わらないのがおかしくて仕方なかった。

韓国語をほんの少しずつ勉強しているがいくら日本語と文法的に似てて漢字で共有できる単語もあるにしてもほとんどの言葉はわかり合えなくて、だけど右に動いてってことだけでも言葉で伝わらないことはなんだか愉快だった(なぜか左に動く)肩車してくれて、もらって、それでも伝わらないことはある。

「君は永遠にそいつらより若い」を池袋のヒューマントラストで見た。読んだあらすじから想像してた主人公や物語とは思ったより結構違っていた。あらすじに書かれていたのはある一面の話にすぎないのだ。その一面はなぜそうなっているのか、について全て明確に吐露されるわけではないけど一人一人が複雑にならざるをえないんだ。
自分が大学生だった頃を横に並べて見てしまうような気持ちだった。自分以外の人の過去からくる、繋がっている現在の苦しさや悩ましさに対して現在の自分が何を思い、想像し、描けるだろうか。タイトルのそれは、親密に思う相手にだから投げられる言葉になる。親密さの育み方は個人の中に多様にありうる。