想像することのできなさをうけいれられなかった。

あの頃よりはよくなったでしょう?ずいぶんマシになったでしょう?あれもこれもそれも全部自分で稼いだお金で私が買ったんだ。そんなことがはふいに信じられないけど、でも、でもやったんだ。やってるんだ。そうだよそうやって今私は生きている。

だけど、それでも、だからって私は良くなったんだろうか。良い人間になれたか?時間が経って、そのあいだに私は成長をしたか?なにが変わったか?この違いにどれだけのものがあるか?私は良い人間になれていないじゃないか。あの頃に比べたら良くなった、こんなになった、こんな人になれた、変わった、ずいぶん変わった、全然違う、あの頃の苦しみをもう味わわなくていい、でも、それで今が幸せなのかと言えばそんなそとはない。自分は相変わらず汚く醜く自分勝手で自己嫌悪に陥る。そのことに耐えられない。