いつからだろう。いつまでだろう。なにかもう、すべて自分には手に入らないんだと理解して、受け入れるようになったのは。望みや、願いや、希望を持たなくなったのは。それまでは、まだ、こんなふうにあんなふうになりたいと思い描いていたんだと今ならわかる。今はもうそういったものが一切なくて、もうぜんぶ手放してしまったんだということがわかる。もう自分の手には何も残っていない。どんな憧れも自分が叶えられるわけがないと理解してしまったら、それで最後。もうなにも残っていない。それは虚しさが延々と続くだけ。その虚しさに埋め尽くされようとしても、抵抗するものがなにもないんだ。ああなにも残っていない、自分はこんなにもからっぽになったんだとわかる。