qyu2012-08-09

スマホから写真を一緒に送ってみるてすと。

絶賛夏休み中。ということで昨日は母につきあって「おおかみこどもの雪と母」を見に行った。いつもいつも思うんだけど、思ってるはずなんだけど、やっぱり映画は映画館で見ないとなぁって痛感した。やっぱり、家のテレビでみる経験と映画館でみるという経験ではあまりに違う。まったく違うのだ。だのについついいっつも忘れちゃうよなぁ。もっと安くなっておくれ。

さてさてテレビ放送されたのを録画したサマー・ウォーズを一年たってもまだ見ていないまま一体なにをどんなふうに描いたのやらあまりよく知らないまま見た。最初はずっとあおいちゃんの声が気になってしょうがなかった。あおいちゃんが声優をやっているのは知っていたんだけど、もうしょっぱなから声に違和感を感じてしまい、声低くないか?とか、あおいちゃん実写でやればいいんじゃない?とか、気になってつらかった。

なるべく気にしないようにはしつつ。はじめは大学生のシーンで、なんだかきゅんとする。階段状の教室で気になる人を背中から眺めるとか、あったあったー!みたいな青さ。おおかみおとこの彼はおおかみである意外はふつうだ。免許ももってるし、引っ越し屋で働くし、べつに人を襲ったりなんてしないしない。それを自然にうけいれる花はこどものように純粋なのだと思う。

その後おとずれる子育てにおいても、こうしなくちゃいけない、こうであることが絶対、みたいな視点は全然なくて、どんなあり方だってありえるのだと、ただそのままに受け止め考え進んでいこうとする。あまりにナチュラルだと思った。なぜ彼女がそこまでそんなにもすべてを受け入れられるのかが気になった。いつも笑っているようにと名づけられた、だけでは説明はつかないのでは。まあ、そうゆうキャラクター、と単純にうけいれればいいのかな。私が裏をさぐろうとしすぎかな。

こどもたちが成長していく過程の描写は見事だと思う。すばらしい!かけぬけていく世界、知っていく世界、選んでゆく世界。世界を見つけ、知ってゆく描写がうまいなあと思う。

ただ私としては雨のきもちの動きが弱いんじゃないかなーと感じた。動機の核心みたいのがいまいちふわっとしてて、それが狙いなのかもわからないけど、雪に対して雨のラストの行動はいまいちわからない気もした。花のきもちふくめ。

普遍的なテーマの描き方としては独特の味わい、物語があってすごくおもしろいし素敵だと思うのだけど、なあんかひっかかってしまうところがあったのもたしか。アニメーションの描写としてはかなり楽しめるし、また見たいとも思うんだけど。部分的にジブリに似たところを見いだしてしまい、比較してしまってるせいかな。むんー。

これは子どもむけアニメというより大人、母向けの作品なんだなぁというのと同時に誰しもが楽しめる可能性のつめられたアニメと思う。アニメーションを楽しむ、色んな表現の要素から様々な印象や影響を与えうることができる、見る側の想像力や経験値によってそれぞれに受け取りを委ねられるようなそうゆうのが細田監督作品なのかしら、と思う。



つぎにダークナイトライジングを見るにむけて、月曜火曜とでクリストファー・ノーラン作品を見たはなし。日曜に図書館でユリイカクリストファー・ノーラン特集を読んでみて、くーっこれは過去作品見てないと話についていけん!と悔しくなり、来月貸し出しになったときにはついていけるようにと帰りにツタヤに寄って初監督作品以外の『メメント』、『インソムニア』、『プレステージ』を借りた。バッドマン2作品とインセプションは見てある。 まあだからライジングのために見ておかなきゃいけないと思ったわけでもないけれど、どうせ見に行くなら過去作品をおさえといたうえで、の方がまた楽しめるかもーと思って。

しっかしこの監督やっぱりすごい!バッドマンとインセプションですでにほれるなーと興奮するところがあったけど、うんわどの作品見てもひやっときりっとした完璧な精緻な作りぐあい。三作品ともサスペンスの棚にあって、たしかにそれは間違ってないんだろうけど、それにしたって画面に行き渡る緊張感や複雑さ、揺れ動いていく人間の心情、表情のうつりかわり、そういったものものにサスペンスということだけでは片づけられない映画という尺のなかでものがたることの面白味があふれている。これはどうゆうこと!?どうなるの!?という魅力がはりつめている。

クリストファー・ノーランがなぜか私のなかで熱すぎる。たぶん、私には完全には理解できない世界の構築さの加減なのだと思う。心理描写でならついていける、感覚的にわかる、のレベルが言語的な構造のことになるとおいていかれる。その絶妙なかんじがたまらないんじゃないかしらー。私はいつもそういった自分の手の届かない世界に憧れを抱いてしまうから。

すべてわからない、だと興味ももてないんだけど。ああでもどうしても一番好きなのはダークナイトなのかなあ。ジョーカーとトゥーフェイス、この二人がぐっとくる。リアルだ。くわえて無骨な感じのするカーチェイスやらやらがまたぐっとくる。地に足着けた人間がふりまく悪と立ち向かう正義とがなまなましくて好きだ。そうだ、たぶん。