BSPで三船敏郎に関する番組をやっていたので見てみることに。全然知らないから、どんな人なのかと思って。生まれは満州で、家は写真館をやっていたから将来は写真家になるつもりだったが戦争へ、戦地で撮ったらしき写真がもうむちゃくちゃかっこいい、隊の中での余興のようなもので演劇をやった際の役者としての迫力が凄かったのだと、実際にそれを見た人の手記が残っているらしくそれが最初の役者の道になったという話がとてもおもしろい。戦後は本土へ、映画の裏方をやろうと東宝の知り合いに履歴書を頼んだら勝手に東宝ニューフェイスという俳優オーディションにまわされていた、2500人中の16人として選ばれ初めて出た映画の編集だかをやっていた黒澤明とはこれで出会ったという。なぜか最後までは見ず、ネットフリックスで「国際市場で逢いましょう」を見た。冒頭の興南埠頭の難民、というのがいったいどうゆうことなのかわからず調べた。史実に基づいたものらしい。ちょっと新感染半島のラストを思い起こす。ファン・ジョンミンはやっぱ顔もいいし身体もいいし、その全体で持って様々なことが表されているなあと感じる。んで韓国の韓国らしいコードでめちゃくちゃ泣かされるなあと思うんだけど、だけどなんか微妙に違和感もある。主役のドクスの少年期、青年期、老年期がどうも同じ人に感じにくいというか、人格的な連鎖、繋がりに疑問を感じるところがあった。西ドイツやベトナムのシーンも大きな時代の流れの中でしかし小さな個人を描いているところが好感を持てる。そして初めて見知った、離散家族を探し出そうとする国をあげてのテレビ番組、大きな広場での捜索の呼びかけの集まりには圧倒された。実際にこのようなことがあったんだということに衝撃を受ける。それが韓国という国、国民の中では認識されているんだと思うと、自分と、自分住む国との違いにあまりに大きな違いに、ただ驚いて、そしてもっと知りたくなる。けれど全体に流れが良すぎて、それがちょっと違和感になり得る。それは見やすくて心地よくてどこか決まったところに連れて行きますよという流れ。