子供の頃からかなしみは変わらない。だけど何がそんなに悲しいのかわからない。悲しみの苦しみは昼間の空を一瞬で真っ暗闇に塗り替える。何も見つめられなくなる。自分がどこを見ているのかわからなくなるような挙動不審。急に早く死にたいと言い出す。それはいつも帰る場所。穴倉。いつもそこでひとりで体を丸めてびくついている。